クスコを離れた。旅が始まった。
ペルーからボリビアに入り、ティティカカ湖湖畔のコパカバーナという町に来た。
昨夜も ものすごい雷雨。
夜になると、ここのところ毎晩降る。ヒョウが降ったりもする。
富士山よりも標高が高い。夜はすごく寒い。
クスコを離れて何日経ったっけ。
一旦マチュピチュに行った後クスコに戻って、
翌日の夜行バスでプーノに来て、ティティカカ湖の島巡りで一泊。そしてプーノ泊。
観光旅行よりも、生きたい。
旅だけど、観光はおまけ。
歩きたい方に歩いて、感じたいところでしばらくとどまって、一人遊びをしながら味わいたい。
そして、出会った人と心を通わせたい。
クスコでは、普通の家庭でホームステイさせてもらった。
夜は寒いけど家庭では暖房はない。
シャワーはトイレ横にあって、上に固定されたもの。水圧を強くすると冷たいしトイレもびちょびちょになっちゃうから、チョロチョロ気をつけて使う。抜けた髪の毛が身体について流れなくて、工夫が必要。
午後と夜9時か10時からは水が出ない。
トイレットペーパーは流さずにゴミ箱へ。
でも、本当に素晴らしかった。
家族が温かかった。
ペルーでの挨拶は、男女間と女同士はほっぺでチュッってする (男同士は握手の変形)。
家族同士で行ってきますの時とかのチュッチュとか、会話とか、誕生日の祝い方とか(ちょうどお父さんの誕生日があったの)、すごく家族への愛が表れていた。
スペイン語を勉強している私に、普段の生活での言葉を教えてくれた。
お母さんも同じ学校で英語を習ってたの。英語がペラペラじゃない人との会話って、分かり合えるし通じる。
クスコで出会った友人と、ローカルな店で食事をするのもすごーく良かった。
フォークとかを紙ナプキンで拭いてから使うの。
ビールのグラスに紙が入って出てきて、それもよく拭いてから使うの!
6〜8ソル(240〜320円くらい)でスープとメイン料理とジュースのランチ食べられたりするんだよ。
観光客用だと4〜5倍したりする。
その街の普通の暮らしを知りたい。してみたい。
街を歩くのが好き。
こっちの道で渡った方が早いとか、この店のおじさんは親切とか、水はこっちが安いとか、公認じゃないタクシーに乗るとか、満員のバスに乗るとか、道端で売っているものを食べるとか、お金がないから値切るとか。
クスコで出会った友人たちも宝物だ。
なんていい人たちだったんだろう。
英語を習いに来ているクスコの人たち、スペイン語の先生、学校のカフェや掃除のおばちゃんたち、学校に出入りしていた日本の人、紹介してもらった日本語学校の人たち。
コミュニケーションがとれないストレスを、みんな優しく助けてくれた。本当に楽しかった。
楽しかったなあ。
昨夜、Superflyの Beautiful っていう歌を聴いて泣いた。
この旅に来て、ホントよく泣くんだ。
コミュニケーションがとれない悲しさが要因の一つなんだけど、
遺跡を歩いていて、入ってくるものが大きすぎて突然大泣きしたり、
美しさとか幸せを、なんだかぐわんぐわん感じて泣いたり、
昨夜は、とっても人恋しくなった。
ひとりぼっち。誰かに会いたい。話がしたい。
地球の裏側とテレビ電話ができるなんて、ありがたいねえ。
心配しないでね。
感情が波立つから書きたかっただけで、基本的に私は大丈夫だし、けっこう、すごく、楽しんでるから。
初めて海外に行ったのは、学生の時のインドだった。
エネルギーと生命力に圧倒された。
海外の旅の何が好きかって、それまでの自分の価値観がぶっ壊されるようなこと。
でももう自分の価値観とかあやふやになっている今回、
「生きる」ことと、
「地球」を感じて味わって、光を置いてまわること、
そんなことをぼやーんと思って旅をしている。
クスコの人々の生き方。
遺跡から感じる膨大な何か。
ティティカカ湖の島での昔ながらの暮らし。
空気と水と、陽射しと、言葉。
私の今までと、今と、これから。
昨日は島ツアーに申し込むのはやめて、一人で好きなように過ごした。
やっぱりこれが楽しい。
私になれ、私を生きていくよ。
そして、行ったところから何かを受け取って、何か光を置いて。
安いバスチケットを探して買うとか、道端の食べ物を買うとか、防寒着を買う時に自分で納得する値切りができたとか、いろいろ少し慣れてきた。
今日はラパスに向かう。
何をしてもいいし、何にもしなくてもいいんだよ。