7週間の旅が終わる。
旅の最後、クスコに戻った。
そこで出逢った大好きな人たちに、もう一度会いたくて。
クスコは本当に美しい。空も、街も。
大学生のDiego。
一緒に街を歩いて、ご飯食べて、またいっぱいおしゃべりした。
Diegoは日本語を勉強していて、ペラペラしゃべれるの。
いっぱいいっぱいお世話になった。スペイン語もクスコのことも、いろんなことを教えてもらった。
いつか日本に来ることがあったら、恩返ししたいなあ。
日本語学校の人たちに出逢えたことも、クスコでの大事な思い出。
誘ってもらった持ち寄りパーティの後、さや先生とお茶しながらおしゃべりした。素敵な人だ。
クスコでプロサッカー選手として活躍しているよしくんを紹介してもらった。
風貌もしゃべりも、20歳とは全く思えない。
話の面白さは、その生き方の熱さなんだな。
目を離させない魅力的な男。
最初の3週間、ホームステイさせてもらったお宅。
お母さんのJosefinaは病院に行っていて会えなかったんだけど、お父さんOsmarと娘Camilaと、オーストラリア、ベルギーからそれぞれ来たばかりの女の子たちと、スペイン語と英語でいろいろおしゃべりができた。
初めの頃は、スペイン語は全く話せなかったし アメリカ人やカナダ人の英語ペラペラには全くついていけなかったし、さみしくて泣いてたな。
それが今、私こんなにおしゃべりを楽しめている。
お別れした帰り道、歩きながら泣いた。
しゃべれるっていいな。まだほんの少しだけど、間違いだらけでも単語を知らなくても、心を通わせることができた。
「またいつでもおいで、ここはあなたの家だからね」って言ってくれた。
偶然に偶然が重なる出逢いもあり。
コパカバーナで知り合ったお兄さん、翌日も会うし、プーノのバスターミナルでも会って、クスコでもまたまた会って大笑い。
そしてクスコ最後の夜は、サッカー選手のよしくんと、さや先生あきこ先生と、ディスコみたいなところに行ってサルサを踊ったんだ。
踊るって、以前はちょっとした抵抗があった。
でも、歌うこと踊ることって、人間の根源的な喜びからきたものでしょ?
上手くできないし恥ずかしい…とかそういうことじゃないなあって思って、教えてもらいながら踊りを楽しんだ。そしたら、本当にすごく楽しかった。
宿の門限がなかったら夜通し遊んじゃうかもってくらい、あっという間だった。
リマへ発つ朝、スペイン語学校にもさよならを言いに行った。
この旅が終わるんだ。
この旅を境に人生が大きく変化するとか、何かすごいものを見つけたとか、そういうことは今のところ分からない。
でも、ものすごくいろんなことを感じた7週間だった。
心がむき出しになってるみたいにドキドキひりひりしたし、
内側から温かさが湧き出るような感覚もあった。
ホントよく泣いたなあ。
旅のテンションは変わり、知らないところでの生活を、特に緊張せずにできるようになっている。
自分の街のように歩けるし、人に聞きながらバスに乗ったり、タクシーの値段交渉が上手くなったり 知らない人とシェアしてみたりも。
昨日は、リマで太平洋に沈む夕陽を見た。
リマはいつも曇ってるし「素晴らしい景色」とかではないんだけど、でも雲の切れ間に赤い太陽がわずかに見えた。
リマは夕方6時くらい。今この時のあの太陽が、朝8時の日本を照らしているんだなあ、地球ってそういうふうにまわっているんだなあって思った。
旅も終わり。
でも、「旅」というか、生きていた(それができたんじゃないかなあと思っている)。
いろいろなものを見ながら、命の使い方について、想っていた。
これからだってそうなんだ。
今夜の飛行機で、日本に向かう。